塾報NO.34 2024年9月19日号
「和顔愛語」
大抵の人は、一歩外に出て他人と接する時は、相手をおもんばかり、言葉を選び顔を整え、失礼がないように振る舞います。では、家族に対してはどうでしょう?家の中では肩の力を抜いて素顔を出すのはいいのですが、ときに不機嫌な仏頂面で接していないでしょうか。歳を重ねるにつれて、口数が少なくなっていないでしょうか。
本来なら一番身近な人にこそ上機嫌に接するべきなのに、ながい時間をともにするうちに、いつしかそこにいるのが当たり前になって、配慮や遠慮や気遣いを忘れてしまうのかもしれません。辛いことや嫌なことがあったり、疲れ切って心に余裕がなくなる日などはなおさらです。
和顔愛語(わがんあいご)
「穏やかでやわらいだ表情、相手を思いやる優しい言葉。それだけで周りの人たちを幸せにできます」そんな意味です。
そしてこの言葉には続きがあります。
先意承問(せんいじょうもん)
「先に相手の気持ちを察して、その人のために今何ができるのかを自らに問いましょう」
何かあった時には、誰よりも一番に駆けつけ、あなたを心から心配し支えてくれるのが「家族」です。
そばにおいて大切にしたい「言葉」ですね。
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塾報NO.16 2022年3月22日号
「学びつづけよう」
同じ教室にいて、同じ教科書を使って学んでいても、学びの深さは人それぞれです。
話の内容をそのまま覚える者もいれば、そこにいたる世界の原理に関心を抱く者もいるし、先生の有り方を見ている者もいれば、聴くふりをしている者もいる。
つまり、教えられることが入ってくるのではなく、学びたいと思うことが自分の中に残っていく。学びをどう役立たせるかは自分次第なのです。
新しい知識や考え方を学べば、今の自分に足りないものが見えてきます。課題がはっきりとわかり、対応が明確になり、説得力をもつ言葉が見つかります。経験してきたことの意味や価値が深く理解できるようになります。
くねくねとした出口が見えない道に迷いこんだり、自分の才能のなさを嘆いたり、運の悪さを痛感したり、長い人生、決して平坦ではありません。でも、そんな時期をいくつも乗り越え、それもずっと後になってから、その時期に学んだことが、自分にとって宝物だと気付きます。
学びつづけましょう。その力強い継続は、毎日を大切に生きようと思わせてくれます。
塾報NO.2 2020年10月号
「果報は練って待て」
小才は縁に出合って縁に気づかず。中才は縁に出合って縁を生かせず。大才は袖すりあった縁さえ生かす。
自分のことで精一杯。それ以外のことには興味も示さず「別に」「つまらない」「めんどくさい」を連発している人は小才。
誰かと出会っても、「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」と、通り一遍の挨拶しかせず、天気1つを言うのにも「いい天気」と「悪い天気」としか言えない人は中才。
今日、この場で出会ったことに感謝し、笑顔で「洗濯物が、早く外に干してくれって言ってるような、いいお天気ですね」と、対象を自分の関心領域の中に取り入れようとするのが大才でしょう。
袖すりあう縁を得ているのに、こちらに十分な準備と力量がなければ、その縁を生かすことはできません。
「果報は寝て待て」と言いますが、才能とチャンスを活かせる人と生かせない人の違いは、やるべきことをしっかりとやって待つのか、怠惰に何もしないで寝て待つかの違いでしょう。
いつ来るかわからない「そのとき」まで、こつこつと自分を、自分の才能を練りあげていく。それが、今、君たちが毎日取り組んでいる「勉強」なのです。