塾  報

 

塾報NO.32 2024年1月17日号

「何も起きない」

 今年は年が明けて元日に,能登半島地震のニュースが飛び込んできました。いまだに余震も続き,現時点で200名を超える死亡者や安否の確認が取れない行方不明者,2万人ちかくの方が避難生活を余儀なくされている現状に心が痛みます。

 目が見えること。耳が聞こえること。歩けること。健康であること。普通に食べられる。普通に働ける。普通に勉強ができる。普通に家族や友人と話ができる。

 いちばんの幸せというのは,何も起きないで,普通の日々,普段の生活が淡々と過ぎていくことではないでしょうか。

 君たちには,歴史の教科書で学ぶ現代史の1つかもしれません。今日,1月17日は,兵庫県淡路島北部を震源とする「阪神・淡路大震災」が起こった日です。

 今回の大震災を史実ではなく,「自分史」として心に刻んでおいてくださいね。




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塾報NO.19 2022年8月1日号

「親を想う」

 人は不完全な状態で生まれてきます。生まれてすぐは、1日に何度も乳を飲み、半年以上も歯が生えず、1年近く自ら立てず、二歳ごろまで言葉が出せず、大人の身体になるのは十数年かかります。
 その間、子どもには言えない苦労をかかえながら、ずっとその弱々しい君を、半人前の君をひとりの人間として育つまで見守ってくれているのが親です。青く拙く危うい君を、どんな風に自分たちを踏み台にして駆け上がっていくのか、じっと後方から支えているのが親です。

 「親には、いくつになっても心配されます」
そう話してくれる友人がいます。
 「最近どうなの?」と聞かれ、ちょっと邪険に答える。
 「大丈夫だよ、うまくやってる」

 「なにかあったら、言いなさいよ」
いくつになっても、最後の言葉は同じ。
 きっと自分が寝たきりになったとしても、そう話しかけてくれるでしょう。

 これから、いっしょにいられる時間は、実は、そんなにながくありません。
そして、君が生まれて今までうけてきた親の愛情も、君が一生かけても返すことなどできません。

 ときどきでいい。親のことを想ってみてください。
そして、この十代に、なにかあった時に強く支えてあげられる智力と優しさを蓄えていきましょう。


塾報NO.24 2023年1月12日号

「お守り」

 「健康」「金運」「縁結び」「安産」「学業」「安全」「厄除け」。世の中には実にさまざまなお守りがありますね。君たちなら,「合格祈願」「学業成就」でしょうか。

 「どのお守り,一番ご利益がありますか。効き目の大きいのはどれですか」

 どうやらお守りというものを誤解している人が多いようです。

 以前,ある方から,こんなお話を聞いたことがあります。
「お守りというのは,御本尊様(仏様)の分身だと思ってください。お守りをいただくということは,その御本尊様を1年間預かるわけです。つまり,あなたが御本尊様を守らなくてはいけないのです」と。

 お守りを持っているから,自分は少々無茶をしても大丈夫だろう。きっとお守りが守ってくれるはず。どんな願いも叶えてくれるはず。そんなふうに考えてはいけません。もしも,自分がいい加減で怠惰な日々を過ごしたり,無茶なことをすれば,それはすなわち御本尊様をも危険な目に遭わせることになる。
 そうならないために,常に思慮深い行動を心がける。しなやかな心をもち,毎日の生活を,自分自身をたいせつにする。

 それが,お守りのもつ意味なのです。